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図説 世界の歴史〈5〉東アジアと中世ヨーロッパ
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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日本への言及が興味深い
本書は日本に対してわりと好意的な記述が目立ちます。また指摘も的確であるように感じます。「みずからの本質をそこなうことなく、外来の文化を取り入れ応用していく力こそは、日本文化の特筆すべき能力」との指摘や、源氏物語はプルーストの小説に匹敵するような芸術作品との言及があります。
江戸時代については、「この政権が上手く機能していたとき、たしかにそれは人類社会におけるもっともすぐれた社会体制のひとつだったといえるでしょう」と述べていますが、これは「代表的日本人」に書かれた上杉鷹山のエピソードを念頭に置いてのことでしょう。
江戸幕府は「絶対君主のように見えるが、本質的には大名連合の盟主」、「小さな政府であり富は社会にとどまり国民の生活水準を押し上げた」、「江戸時代の武士とは消費のみを行う人々で巨大な消費市場が成立した」、「貨幣経済の拡大とともに商人は力をつけ、武士たちは両替商と呼ばれる銀行家たちに頼るようになった」などなど、ユニークな視点も面白いです。
日本についての章を読むだけでも買った価値はあったような気がします。
著者の記述はますます歴史への問いを生み出してくれる
中世ヨーロッパを理解するにはキリスト教の理解が重要で、中世は近代を準備したのだろう。ギリシャ・ローマ文明がアラブ文明を時間的にも仲介してヨーロッパ人へ回帰され、ルネッサンスへと進み進歩史観を産出した理由は何だろう?。著者の記述はますます歴史への問いを生み出してくれる。
西ヨーロッパ中心の歴史書
英国の歴史家にしては、中国や日本、インドなどヨーロッパ以外の地域に関しても、従来の歴史学者の書いた本に比べて、丁寧に言及しているほうだと言えましょう。イスラーム文明が中世以降のヨーロッパ文化に与えた絶大な影響力についても、かなり的確な評価が下されています。しかしながら、アステカやインカなど「新大陸」の高文明を「世界の歴史に貢献することがなかったから」と断じて、比較的簡単に切り捨ててしまっているあたりは、少々感心いたし兼ねます。いわゆる「古代アメリカ文明」が世界史に貢献するところが乏しかったのは、他でもない、スペイン人をはじめとするヨーロッパからの侵略者によって徹底的に破壊されてしまった為でしかないからです。
創元社
図説世界の歴史 (4) 図説 世界の歴史〈6〉近代ヨーロッパ文明の成立 図説 世界の歴史〈3〉古代ローマとキリスト教 図説 世界の歴史〈7〉革命の時代 図説 世界の歴史〈2〉古代ギリシアとアジアの文明
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